現代の日本では、多くの人が無自覚のうちに社会から押し付けられた常識や規範に抑圧され、生きづらさや疲れ、心のエネルギーの欠乏感を感じているのではないかと思う。
「このままでいいのか?」という漠然とした不安や焦りも多くの人が抱えているのではないだろうか。
特にこのような傾向は、東京のような大都市で顕著だと感じる。
東京に出てきてから、私は多くの優秀な人たちと出会い、ビジネスにおける能力の高さや、競争に勝つための知識やスキルを豊富に備えている人たちと出会った。一方で、その人たちに感じられる感性の乏しさ、物事の機能的価値ばかりに目を向け、情緒的価値を見逃してしまう傾向にも気づかされた。
生きづらさと「理性優先」の生き方
私が東京で出会った多くの人々が、競争に勝つことやビジネス的な成功、収入を上げること、社会的なステータスを得ることに強い関心を持っているように見えた。
これらは確かに現代社会の成功の指標だが、それ以外の社会の在り方や、豊かさへの想像力が乏しいようにも感じる。豊かさを追求するというより、あくまで「勝ち続けること」が目的になっているのだろうか。
整体の仕事を通じて、私は主に都内の人々の身体に触れるが、たまに地方の人や海外の人を施術することもある。そこで感じるのは、東京の人々の体には強い緊張や神経的な過敏さがあることだ。一見、優秀でハイスペックで成功しているように見える人たちでも、実は心身に深い緊張を抱えており、深いところで不安や焦りを抱えているのではないかと感じる。
このような状態は、資本主義的な社会構造がより強く浸透している東京だからこそ、より顕著なのかもしれない。
理性によって自分を押さえつけ、「こうあるべき」という社会の規範に縛られている人が多いように感じる。この状況では、自己受容や自己解放が困難になるだけでなく、心のエネルギーが枯渇し、深い不安や焦りが生まれるのも当然だ。
「理性による抑圧」と新たな未来の創造
このような理性の抑圧が強い環境では、心の深い所から出てくる情熱やエネルギー、新たな未来を創造するための力が生まれにくいのではないかと感じる。社会やビジネスの現場で求められる「優秀さ」や「成功」の基準は、多くの場合、物事の機能的な側面や収入や肩書、社会的ステータス、生産性に偏っており、それ以外の側面に対する想像力や感性はかえって育ちにくい環境だと感じる。
新しい未来を作り出すためには、現状の基準での「優秀さ」を追求するのではなく、人間や社会を本質からありのまま捉えることや、異なる社会の在り方への豊かな想像力を持つことが大切だと思う。また、物事の情緒的価値を感性で捉えられることや、ビジネス以外の豊かな活動経験を持つことも重要だろう。
感性や想像力が乏しく、普段の生活が画一的で、理性に囚われ、心の奥底から湧き出るエネルギーを活用できない人が多ければ、社会が荒んでいくのも無理はない。
そのため、私は都会の人やビジネスの最前線で働いている人ほど、理性による抑圧を自覚し、感性のエネルギーに気づくことが重要だと考えている。
東京の現状と新しい価値の創造
東京のような大都市では、成功のためのルールが非常に明確で、そのルールに沿って行動することで評価されることが多い。しかし、その評価基準に沿うことだけが価値を生むわけではない。私が見てきた限り、多くの東京の人々が、無意識に「成功」や「評価」を求めるあまり、理性によって自分を抑えつけ、他人の目や社会的な期待に縛られた生き方をしているように見える。
しかし、それでは新しい価値や未来を生み出すことは難しい。新しい未来を作るには、社会の常識や規範を疑い、そこから解放される必要がある。情緒的な価値を見出すこと、異なる社会の在り方に対する想像力を持つこと、そして物事を感性で捉えることが必要だ。
自分らしく生きるための第一歩:感性のエネルギーを解放する
だからこそ、理性による抑圧を自覚し、感性のエネルギーを解放することが大切だ。これは特に都会の人やビジネスの最前線で働いている人にとって重要なステップだ。彼らは「成功」や「評価」にとらわれるあまり、本来の自分らしさを見失ってしまうことが多い。しかし、感性を解放することで、自分の本当の感情や欲求に気づき、それを基に新しい価値を生み出す力が湧いてくる。
私はそのためのプログラムの提供も行っている。感性を磨き、自分の内なるエネルギーを引き出すための方法を伝え、都会で働く人々が自分の本来の力を取り戻し、より自由で創造的な生き方を見つける手助けをしたいと思っている。
まとめ:自分の感性を信じて、新しい価値を創造しよう
私は、現代の日本社会にはさまざまな行き詰まりがあると思っている。
そもそも戦後に形成された社会のシステムがすでに古くなっているのに、そのシステムを再生産するような硬直的な仕事、企業、ビジネスが多すぎはしないだろうか。
私の目からは、活躍しているかに見える多くの経営者やリーダー的な立場の人でも、結局同じようなビジネス、同じような仕事しかしていないように見える。現状の社会や仕事の在り方に縛られ「こうあるべき」という思い込みが強く、硬直的、保守的な判断しかできなくなっているのではないか。
よりよい社会をつくるためにも、よりよい人生を歩むためにも、理性による抑圧を解放しひらめきやインスピレーションにあふれる自由な心身へと変わっていくことが大切。「ひらめき兵法塾」では、そんなプログラムを提供している。
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